親指シフト雑感
「にわか親指シフトキーボード研究家」となって早一年、非親指シフターにしては親指シフトキーボードにかなり詳しくなったのではないかと思います。
ここはメモ置き場なので余り長い文章を書いたりしないのですが、一周年記念ということで少し雑感などをば。
にわか研究家を自称してますので、非親指シフターでありながら親指シフトウォッチさんを定期的に覗いているというかなり珍しい人間ではないでしょうか。
そのサイトには親指シフトに対して否定的な意見のブログへのリンクなどもあったりして結構興味深いです。
なぜ自称研究科なのかというと私も親指シフトをマスターするつもりは今のところ無いからなのですが、大体以下がその理由ではないかと思います。
1.今さら覚えるのが面倒
2.ローマ字入力に別段不満が無い
3.周りと比べてもタイプは遅くはなく、むしろ速い部類
4.入力より文章を考える方が遅い
5.やっかみ
親指シフトを知っていながら導入しない方の多くが1.の理由じゃないでしょうか?
あとは会社での制約があるとか。
次の「ローマ字入力に別段不満が無い」というのは、多分それ以外の入力方法を体験していないのと日本語を入力する量自体がそんなに多くないために不満として出てこないのではないかと思います。
腱鞘炎になるとか作業時間の多くをキー入力に費やしているとかが無ければ顧みられ辛い問題なのかもしれません。
一々ひらがなをローマ字に分解しているので効率が悪いという意見にも、まぁそうかもしれないなぁと思いますが殆どのひらがなは無意識に入力していますので、分解の有無を論じるのは意味が無い気がします。
ただ、打鍵数に関してはローマ字入力の方が多くなるということで間違っていないでしょうね。
そして「周りと比べても……」などと書いていますが実は嘘 (^^;
確かに周囲の人間よりは速いのですが、全員ローマ字入力でありタッチタイプできる人間もまばらという感じです。
親指シフトはおろかかな入力する人も見たことがなく、要するに”井の中の蛙”ということですね。
「入力より文章を考える方が遅い」というのは、ちょっと情けないですが本当です。
頭の中で暫く文章を考えた後「ダダダッ!」と入力して、また暫く文章を考えるというのを繰り返すのですが、打ち込んだ文章自体もわりと変更したりするのでキーボードを打っている時間より考え込んでいる時間の方が長いです。
小説家の方とかは、頭の中に浮かんだ文章がそのまま流れるように入力できるなどとおっしゃりますが、私が最初に入力した文章は大体役には立たちませんので……
この辺りは慣れの問題でしょうかね?
最後の「やっかみ」というは、実際に私の中にあります。
親指シフトの情報を得るために検索でヒットした文章を沢山読んでいましたが、その中には親指シフト以外の入力方法を小バカにした文章とかも有って、調べる気合いが萎えそうになる事もよくありました。
こういうのがアンチを生み出すのかな?と思いつつ見なかった事にするわけですが、そういう方は書きたいことを書いているだけなのでしょうがないですね。
ただ、ネガティブキャンペーンの様なことをしても裾野は広がらず逆に狭めるのではないかとは思います。
当然親指シフトを小バカにした文章にぶつかることもあったりします。
見れば分かる様に私は明らかに親指シフトに肯定的なので、親指シフトを小バカにする文章を見ると当然少しカチンときます。
親指シフト以外の入力方法を小バカにした文章にもカチンときますので、中々微妙な位置に立っているのかもしれません。
理由を5個挙げてみましたが、結局1と5に集約されるのではないかと思っています。
入力量が多く無ければ不満も中々出ない、結局新しい入力方法を覚えるのが面倒と思うか否かが分かれ道で、やっかみ成分はその敷居を上げてしまう、と。
うーん、あの山を越えれば綺麗な景色が見られるのが分かっていても、山を越えるのが面倒なのでこの地に留まっている。それに、こっちの景色も十分綺麗だし(だだし、向こうの景色は実際に見たことはないけど)、という感じでしょうか。
ここまでは私自身の事なわけですが、他の方も似た様なものなのではないかと思っています。
特に、わざわざ親指シフトを否定する方というのは5の成分が多すぎるのではないでしょうか?
そもそも親指シフトを知らない人の方が多いでしょうし、殆どの人はそのまま興味も持たずに済んでしまうでしょうから放っといても良い様な気がします。
割と普通に直情的に否定しているものが多いのですが、中には否定も肯定もしないと言いつつ見事に否定的な意見となっているものがあり苦笑してしまいました。何がそこまで駆り立てたのでしょうか。
でも、そこにはフロントストライク式のタイプライターで「ハンマーが絡まった」経験が述べられていて物凄い収穫でした。
qwerty配列に関する「わざと打ち難くしたのは都市伝説」説は随分前から知っていましたが、タイプライターは使った事がないので実際にハンマーが絡まるのか否かは分かりませんでした。
絡まるらしいという伝聞情報ばかりなので実はこれも都市伝説なんだろうか?と疑っていましたので……
その他色々なブログなどを読んでいますと、否定派の方も肯定派の方も入力速度について語っている事がありますが、こういう方は「スピード」が最も重要なんでしょうか?
速記とかテープ起こしとかならばスピードが重要になってくるかもしれませんが、私はどちらかと言うと「楽に」とか「自然に」の方が重要なんじゃないかと思います。
でもって、今の所それを実現し易いのが親指シフトであると、親指シフターでない私はこの1年で何となく感じました。
しかし、その様な思いとは裏腹に、親指シフトがJIS化できず親指シフトのワープロ機が無くなり親指シフトキーボードの種類も減少しで中々親指シフトには厳しい様な感じです。
ユーザ層の広がりやPCの発達具合から、一般ユーザに対するキーボードの重要性はどんどん低くなっていますから、このままではOASYS世代の引退と共に親指シフトも緩やかに死滅へと向かうのでは?と思えてなりませんが、そんな中で勝間 和代さんの「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」という本は親指シフトにとって割とヒットだったのではないかと思います。
ビジネス書の中に出て来る1アイテムという事で、元々はキーボードに対して無頓着だった方が親指シフトを知るチャンスを作っていますね。
最早キーボードだけで親指シフトを語れる時代ではない、とも言えるでしょうか。
と言いつつ私は上記の本は読んでおりません、ごめんなさい m(_ _)m
ただ、NICOLA 日本語入力コンソーシアムが牽引役をしなければならないのにアクティブな方は皆ブログと言う状態でBBSには中々レスが付かず、殊にMacとなるとほぼ皆無なので僭越ながら親指シフターでない私が……という困った状態。
OYAYUBI FANというのもありますが、こちらも活況ではない様子。
mixiにも親指シフトのコミュニティがあるらしいのですが、私はmixiをやっておらず定かではないので何とも言えません。
それ以外ですと2chでしょうか。でも、2chはさすがに敷居が高いと言う方もいるでしょうからちょっと困りものですね。実際私もちょっと高い (^^;
普段からPCや親指シフトを使用されている方はこんな状態でも余り心配ないのですが、新規に始めようという方を取り込んでいこうとするならNICOLA 日本語入力コンソーシアムが頑張らないと、せっかく親指シフトに興味を持った新規さんが路頭に迷う結果となってしまうのではないでしょうか?
もうちょっとと言うかもうだいぶ頑張れって感じです (^^;
富士通にももう少しだけ頑張って欲しいです。
社内では「もう止めてまえ!」的な意見もあるでしょうが、素晴らしい発明だと思いますので何とか続けて欲しいですね。
以上、親指シフトについてとりとめもなく書いてみました (^^)
拙ブログの紹介、およびご愛読感謝します。
ここに書かれていることはほぼ私の考えていることと一致しています。
私がブログの中で親指シフトに否定的な意見についても取り上げているのは、もちろん魂胆があってのことです。おそらく親指シフトの「敵」は他の入力方式ではなく、「無関心」なのではないかというのが私の仮説です。だから、否定的なものであれ、親指シフトのことを書いてあれば大変なチャンスなわけです。
さらに、否定的なものに対してどのようなコメント、反論をすれば良いかを考えることにより、親指シフトの頑健さ、健全さというものを再確認する作業ができます。これはかなり緻密な知的作業の積み重ねですが、これがないとプロモーションのための有効な手段とはなりません。
あとはなすこじさんを親指シフトユーザーにすることだけですかね(笑)。
投稿 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2008年3月 1日 (土) 22時25分
入力法の肯定・否定については、両方とも「使っている人自身&使ったことがある人自身」が行わないと、意味がないのではないか……と考えています。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20080225/1203868130
従来は「使っている人は肯定だけ」「使ったことがない人が否定だけ」をするから、さっぱり話がかみ合わなかったのではないかな、と。
本来は「長期利用者が欠点を解説して、それが苦にならないかどうかを練習者さん自身にまず確かめてもらう」ところから始めるべきなのかもしれません。そうすれば、短期間で「練習者さん自身にとって合うかどうか」を確認できるので、無駄な時間を生むことなく移行の可否を判断できるようになると思われます。
ほかの入力法を使おうとする場合、必然的に「自宅では別の配列・よそではQwerty配列ローマ字入力」というような、2つの入力法を使い分けることが必要になります。
それでも導入したい、という事情がある方にとっては、「自宅では別の配列」という選択肢をとる意味があるのかもしれません。
私は親指シフト(NICOLA)を使い続ける選択はしなかったのですが、それでも親指シフトに対するネガキャンとして「使いこなしたこともないのに否定している」ような意見を見つけると、気分が悪くなりますね……そのうえ大昔にはJISかなも不満なく使っていた&今でもQwertyローマ字入力をつかっているので、それらのネガキャンについても腹立たしく思うことがありますし^^;。
ネガキャンが新たに生まれる事を避けるためには、かつて書かれて今でも放置されているネガキャンを潰していかないといけない……のですが、それが事実上不可能らしいところが困りもので、これに対する妙案がないかと、いまでもアイデアを探し続けています。
投稿 かえで(yfi) | 2008年3月 3日 (月) 06時52分
ぎっちょん さん、かえで さん、コメントありがとうございます。
流石に経験者の言葉は深いですね。
この四半世紀で議論は出尽くしたと思われるのに、なおも同じ所でループしたり最初に戻ったりで大変ですよね。
様々な都市伝説が無くならないのと同じで、地道に論理的な反論をしていくしか無いという事でしょうか。
なかなか難しいですね。
投稿 なすこじ | 2008年3月 5日 (水) 02時55分